撮影場所:雁ヶ腹摺山
撮影日時:2013/5/26 3:43
タイトル:真夜中の大雲海
この日は「忘れられない日」となった。
撮影は2:58-3:47までの1時間にも満たない時間であったが、この日見た雲海はそれまで、そしてその後見てきた雲海と違う、とても印象的なものだった。
今日は満月。月に照らされた富士山を見ようと、山中湖へ向かった。しかし、ガスで富士山は見えない。では、高いところへ行こうと、雁ヶ腹摺山へ向かった。大峠への林道はガスが濃く、ゆっくりと慎重にならざるをえなかった。駐車場でもガスは引いておらず、ぽつぽつと雨も降っている感じだった。これはたとえ登っても富士山は見えないと思った。
が、せっかく1時間以上もかけてここまで来たのだから、トレーニングと思い登る事にした。
ガスの中を歩くのは全然テンションが上がらず、いつもよりも登るスピードが遅い。撮影ポイントが近づいてきてもガスの引く気配はなかった。
しかし、撮影ポイントの直前に景色が開け、月明かりが足元に届いた。ガスを抜けたのだ。
富士山が見えるかもしれない!そこから撮影ポイントまで走った・・・・・・・。
雲海の上には満月に照らされた富士山がそびえている。右側の山(大谷ケ丸・滝子山)にかぶさるように雲海が流れている。富士山の下には三ツ峠が山頂をのぞかせている。幻想的な景色だった。
今日は誰もいない。そりゃそうだろう。登山口は雨だったんだから。
急いでカメラを2台セットし、撮影を開始した。あまりにも素晴らしい景色を前に手が震えている。
雲海はその高さを変え、ある時は撮影している直下まで迫り、またある時は下の山の頭を見せたりしている。ちょうどツツジの時期で月明かりに照らされたツツジが赤く見えた。風がないため、ブレることなく撮影できた。
その後も雲海はその評定を変えていく・・。
この後、富士山は霞んでしまい、日の出の頃には見えなくなってしまったが、忘れられない景色となった。
この撮影以降、再びこのような景色を見ようと、登山口で雨が降っていても登るようになってしまった。もちろん、そんな中で富士山が見えたのはこの日だけなのだが・・。
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